葛飾ジュニア空手クラブで稽古している礼法について解説します。
子供達は、武道の道場に通っているというだけでは、礼儀は身につきません。
週に1、2回通っているだけで、周りの先輩を見て礼儀が自然と身につくのは大人だけで、子供にとっては大変難しいことです。
礼儀作法を身に付けるためには、各場面において指導者が根気よく説明し実践させることが必要です。
また、立礼、座礼、立つ、座る、などの美しく正しい所作を覚えるには、毎回所作の稽古が必要です。
礼法は人間関係をスムーズに運ぶ大切なツールです。
礼法は、他人に不要な不快感を与えないという事が基本です。
形は、外から見て美しく、バランスよく、自然である事が大切です。
バランスが悪く美しくなければ、印象は大きく変わり人格まで誤解をされることがあります。
間違えた所作を長年続ければ、腰痛、肩こりなどの不調の原因にもなります。
正しい心配りと、正しい型の所作を身につけたいものです。
【礼法の型】
15の動作により、立ち方、座り方、お辞儀の仕方を稽古します。
礼法の型では、特に立ち上がる時にバランスを崩すことが多いようです。礼法を正しく行うには、姿勢を保つ姿勢筋の強化が必要です。
正しい型を繰り返し稽古する事で姿勢筋は強化され美しい所作が身に付きます。
礼儀作法は、すぐには身に付きませんがコツコツと根気良く指導しています。
【礼儀作法の実践】
● 道場では、先生に自分から先に「こんにちは」「さようなら」と挨拶する。
● 『礼法の型』により、お辞儀、正座、座礼、の綺麗な形を練習します。
● 先生とは、敬語で話すようにします。
● 先生からの連絡プリント配布時や、物の受け渡し時には、両手を添えるよう指導します。
● 人の前は、横切らぬよう指導します。
● くつは、整頓する。
● 返事は、大きな声で。
【稽古中の実践】
● 空手は、直接相手に打撃を加えます。それにより相手の痛みも理解できるようになります。
● 打撃は、スピードは落とさずに力は半分くらいに加減して練習することにより、相手を思いやる気持ちや自分を制御することを学びます。
● 棒術の練習では、勝った時の相手への気遣いを学び、負けたときの気持ちの処理の仕方の訓練をします。
● 「動いて、正座で静止休憩」「動いて、正座で静止休憩」の繰り返しで気持の切り替えを訓練します。
● 型の稽古では、団体で号令に合わせて練習することにより協調性を養います。
【その他】
● 出席数中心の昇級で、地道な努力が報われる体験をします。
● 大きな声を出すことで、丹田呼吸を学び、腹筋内部を鍛え、気持ちを爽快にします。
● 転ぶ練習により後頭部を守ります。
● 当っても痛くない棒を使う棒術の練習では、思い切り打突します。真剣勝負の中で緊張感の克服の訓練をします。
● 空手独自の様々な身体運用法は、将来他のスポーツにも役立ちます。